パレスチナだより

2016年8月~2017年8月、パレスチナ・ヨルダンに留学していた女子大生です。留学生活のあれこれ、思ったことをつらつら書いていきます。

休みのはじまり(Day101)

外大生は外語祭お疲れ様でした!

フェイスブックにあがる写真に

ひたすら「いいね!」を付けている今日この頃です。

 

東京は雪が降ったらしいですね。

こっちも冬らしくなってきました。

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朝夜は家が石造りで冷え切っているのでベッドから出るのが辛いです。

今もベットに潜り、指を悴ませながらカタカタしてます。

こんなんでこの先やってけるのか…笑

こっちで買ったもこもこのスリッパ履いて、

生姜湯飲んで乗り切ります。

 

そう、ついに今週でFall Semesterが終わり!

2か月間学校お休みです。わー長い。

ということで休みにやりたいこと考えてみました。

 

①メディ翻を最低8本

メディ翻っていうのはうちの大学の

「日本語で読む中東メディア(http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html)」

というプロジェクトで、現地の新聞を日本語に翻訳しています。

週一本訳せば8本訳せる!ということでガツガツ翻訳します。

今日久しぶりにやったけどきれいな日本語にするのってやっぱり難しいネ…

 

②国内旅行

まだ行けていない北のほう(ジェニン・ナザレ・ハイファ・アッカなど)に

足を運びます。

 

パレスチナ/イスラエル関係の本を貪り読む

せっかくまとまった時間があるので、

授業で習ったことや聞いたことを整理するためにも

暇な時間を読書に当てます。

 

④お家再訪

大学の友達、スークで出会った家族、先輩に紹介してもらった家族

お家に招いてくれて「また来てね!」と言ってくれたお家に

また遊びに行きます。

 

その他、翻訳ボランティアやアルバイ

ワークキャンプ、家族のパレスチナ訪問等

予定はあるので、今後の2ヶ月もあっという間だろうなあ。

機会を無駄にせず、できるだけ多くの経験をしたいと思います。

具体性はないけれど、パレスチナ留学も残り2/3。

気になることには首をどんどん突っ込んでいこう。

 

あとたくさん喋る!

留学の目的を改めて考えてみたけれど、

日常生活で不自由なくアラビア語を喋れる/聞き取れるようになるのが一番の目的です。

 

 

さてこっちでお世話になった日本人の皆さんのほとんどが

12月中に帰国されてしまいます。

今までそばに誰かが必ずいて、頼りまくって生きていたけれど

これからはそうはいかないです。強くなります。

 

あ、来月の中旬に今の家を出て、

パレスチナ人と一緒に住むことに決めました。

学校がない間、アラビア語を使ういい機会になるかな。

賑やかな生活になりそうです。

 

寒さに負けてられないね。休暇も思う存分楽しみます!

 

【今日の1枚】

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 ラマッラー在住日本人のラーメンパーティにお呼ばれしました。

西岸で生麺を茹でる光景を見られるとは思わなかった…感激…

「開発コンサルタント」という職種の方々で、

JICAの元で働いているそうです。

エルサレムはともかく、

ラマッラーにもこんなに沢山日本人がいるのか!と驚きでした。

皆さん海外勤務が長い方で、お話も新鮮で面白かった。

 

留学中、外国人だけでなく日本人との素敵な出会いも沢山あります。

日本人が比較的少ない国だからこそかもしれませんが。

 

 

 

 

パレスチナと日本の文化交流イベントに行ってきました(Day 94)

先日私が住むラマッラーで

"We are Tomodachi:Japan-Palestine"

というイベントが開催されました。

 

インターナショナル・カルチャーエクスチェンジ・ジャパン(ICEJ)が企画、

日本政府・JICAと共催した大規模なイベントです。

日本のメディアでも紹介されてます!

www3.nhk.or.jp

www.asahi.com

 

イベントの様子を写真と共にダイジェストでお送りします。

 

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ラマッラ―の空手道場の子供たちによるパフォーマンス

彼らの真剣な空手、そして「オス!」という掛け声。

終始微笑ましかったです。

 

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日本人とパレスチナ人による剣道実演

パレスチナ人の方は日本への留学経験があるそう。

 

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パレスチナの民族衣装ファッションショー 

これ本当に素敵だった…!町によって衣装が違うのです。

 

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これはエルサレムだったかな。

このモデルさんのお母さんが隣の席に座っていて、

「携帯の充電切れちゃったから写真撮ってあとで送って!」

と言われたので写真たくさん撮りました。いやー美しい…

 

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日本人声楽家・ピアニストと日本舞踊のコラボ

「ふるさと」や「花は咲く」など、日本の歌の生演奏に合わせた日本舞踊のパフォーマンス。隣のパレスチナ人の女の子が終始「綺麗…素敵…」と見とれていました。

 

そのほかにも

・日本映画上映

安倍昭恵首相夫人からのビデオメッセージ(!)

・UNRWA(United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East:パレスチナ難民救済事業機関)の学校の子供たちによるダブケパフォーマンス

 など盛りだくさん。

 

ホールの外には

大使館やJICA、日本のNGOパレスチナの折り紙アーティストなどが

それぞれブースを出していました。

 

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日本について書かれたアラビア語の冊子。

これを訳して、アラビア語で日本のことどう紹介するのか勉強しよう…

 

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”Origami Palestine”によるブース。

子どもたちは今や、教えずとも自分たちで作品を作れるのだそうです。

 

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ミニチュア折り紙のピアス!かわいい。

 

 

日本にいるとなかなか馴染みのないパレスチナ

パレスチナ問題」や「ガザの紛争」など負のイメージが強いと思います。

 

しかしパレスチナで3ヶ月生活していて、

伝統的な踊り、きめ細やかな刺繍、

長閑な風景、新鮮なオリーブをはじめとする料理など、

もっとたくさんの人に知ってほしい!

と思える素敵な魅力に沢山出会いました。

 

逆にパレスチナから見た日本はどうでしょう。

 

「日本は第二次世界大戦で原爆を落とされ、でもそれに負けず驚異的な成長を遂げた素晴らしい国だ。私たちもそれを見習うべき。」

 

エジプトに旅行した時も感じたことですが、

このような日本へのイメージは少なからずあります。

 

あとはひたすらアニメ!マンガ!かな。

ビルゼイト大学の学生にも日本のアニメが大好きな人はたくさんいます。

ビルゼイト大学には日本語を勉強する学科がないにも関わらず、

日本語を勉強している/日本に興味がある学生が多いなあというのが私の感想。

 

そんな中、今回のような「日本の伝統文化に触れる」イベントというのは

新鮮なものであったのではないでしょうか。

 

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”A nation stays alive when its culture stays alive."

「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」

 

これはアフガニスタン国立博物館の入り口に掲げられている言葉で、

今年の春、東京にて開催された「黄金のアフガニスタン展」で私が出会った言葉です。

 

―1979年のソ連の軍事介入とそれに続く内戦で、博物館は甚大な被害を受けたが

館員たちは国の宝である文化財を、国の存続のために命がけで守りぬいた―

 

展覧会でこの言葉に出会い

そのバックグラウンドを知り

彼らが守り抜いたその宝たちを見ていると

見知らぬ土地のものでありながらも、こみ上げてくるものがありました。

 

私自身クラシック音楽が大好きな母に育てられ、

小さいころから様々な音楽に触れる機会がありました。

残念なことに大学に入ってからは音楽から遠ざかった生活をしているのですが…

離れてみるとより一層、音楽に触れている時の豊かさを実感します。

 

芸術を含め、文化は直接人の命に関わるものではないかもしれない。

しかし人の命、そして人生を豊かにする糧である。

 

東京で知ったアフガニスタンを、

そしてそれが教えてくれた”文化”の意義を、

パレスチナで思い出しました。

 

明日死んでもいいや~と思える毎日を(Day 92)

昨日は2日ぶりの大学でした。

レベル1のクラスは月曜日にテストを終えているため

今日教室の前を通り、中に誰もいないのを見た時に

「あ、もうFall Semester終わっちゃうんだ」

と急に寂しくなりました。

 

今学期私がとっていたのはフスハー3とアンミーヤ2のクラス。

フスハーのクラスの5人は次のsemesterも取る予定だし

アンミーヤのクラスのうち2人はこっちで働いているので

「PASのsemesterは取らないけどパレスチナにはいるよ!」

という感じで、学期の終わりが近づいてもお別れ感はほとんどありません。

 

しかし、クラスメートの中には

3ヶ月の観光ビザしかもらえないために

次の学期が始まるまでの2か月間祖国に帰る人もいます。

そしてSpring Semesterが始まる1月末に、

もう一度パレスチナに戻れることは100%保証されている訳ではありません。

それはその時の入国審査次第。

 

「来学期どうせ会えるだろう」と思っていましたが、

彼女たちの帰国日が近づき

「出国審査が憂鬱だよ…」という話を聞く度に

当たり前ではあるけれど

「”絶対”は存在しない」

ということに気づかされます。

 

学期が始まってすぐ、

想像外の授業の難しさとネイティブが喋る英語にびびってばかりだった頃。

「西洋人怖い…絶対仲良くなれない…」なんて思ってたりもしました。

3か月も経つと愛着が湧くものだなあ。

(完全に英語が聞き取れるようになったわけではないけど笑)

 

またここでみんなに再会できますように。

 

入れ違いでイタリアに留学していた友人に、私が留学するときに言われた言葉。

 

「明日死んでもいいや~って思えるような毎日を過ごしてね。

 私はそう思って生きてたよ」

 

日々をなんとなく生きていて忘れかけていたこの言葉をふと思い出しました。

1年間で凄まじい成長を遂げた友人の言葉だから、はっとさせられます。

 

【今日の一枚】

ラマッラ―の高級スーパーMax Marでついにキッコーマンの醤油を発見!

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19シェケル=600円弱…高い…

 

 

パレスチナの独立記念日(Day 90)

今日は大学お休みです。

というものパレスチナ独立記念日だからです。

・・・パレスチナ独立記念日パレスチナって独立してるの?

という疑問が湧きますよね。

 

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