パレスチナだより

2016年8月~2017年8月、パレスチナ・ヨルダンに留学していた女子大生です。留学生活のあれこれ、思ったことをつらつら書いていきます。

イード休暇1日目の抱負

パレスチナインターンしている日本人の友人の紹介で、

とあるパレスチナ人家族のお宅へご飯を頂きに行ってきました。

 

15時ごろ伺うとテーブルにはおいしそうな料理たちが…!

 

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(右手前がマクルーベ、奥がマハシーとワラク・イナブ、左手前はサラダ)

 

【マクルーベ】

アラビア語で「ひっくり返された」の意味。

お米にナス・ジャガイモ・玉ねぎなどの野菜、肉、スパイスを混ぜて鍋で炊き、

お皿にひっくり返します。ヨーグルトかけて食べるとさっぱりして美味。

【マハシー】

野菜の中を空洞にし、その中にお米や肉などを詰めたもの。

【ワラク・イナベ】

葡萄の葉でお米などの材料を包んだもの。

 

 

日本だとあまりないことかもしれませんが、

こっちでは家に食事に招待されることがよくあります。

このアラブ人ホスピタリティ、本当に大好きです。

 

デザートのケーキまで食べてお腹いっぱいになった後は

イード用のクッキーを一緒に作ることに!

 

デーツ(ナツメヤシ)のペーストをクッキー生地で包み、

太いピンセットのようなもので模様をつけます。

 

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お母さんのお手本。真ん中に指でくぼみを作り、側面をピンでつまんで模様をつけます

 

お母さんに「Japanese-Palestine Sweetsだね!

と言われながら、日本人6人で黙々と作ります…

言われてみるとなんだか和菓子みたいです。

 

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いい感じにできました

 

「大きすぎちゃだめよ!

イード中はたくさんの人が来るからみんなが一口で食べられるようにね」

 

イード中、子どもたちはお小遣いをもらえるそうで

お金を入れるために新しいお財布を買うの!

とのこと。

みんな実家に帰省し、親戚の家をまわったりするそうです。

日本のお正月みたいな感じかな。

 

さて、アラビア語を勉強していると聞いて

お父さんはアラビア語で話しかけてきます。

拙いアラビア語ではあれど、

お父さんに直されつつおしゃべり。

 

アラビア語学習者はご存知の通り、

アラビア語は文語(フスハー)と口語(アンミーヤ)があり、

アンミーヤは国や地域によって違うのです(日本でいうところの方言みたいな感じ)。

 

外大ではエジプト方言とシリア方言を少し勉強していたのですが、

パレスチナ方言は初めて勉強しています。シリア方言に似てはいますが。

 

使われる単語すら違ったりするので

アンミーヤは実際の会話の中で

アンミーヤだとこう言うのか!」という発見を通し

日々勉強しています。

 

パレスチナに来て3週間、

最初は名前や出身など決まったことしか話せなかったけど

お父さんと小さな会話ができるぐらいにはなって

アラビア語上手じゃん!」

とお世辞でも言ってくれたのは嬉しかったなあ。

 

こっちの人はアラビア語をしゃべるととても喜んでくれるし、

間違えてナンボっていう気持ちでしゃべれる分

英語よりアラビア語のが喋るのが気楽だったりします。

 

ただ帰る寸前にお母さんたちの友達のパレスチナ人が大勢来て、

「何でアラビア語勉強してるの?」(よく聞かれる)とか

「何でパレスチナなの?エジプトとかヨルダンとかあるじゃん」

と聞かれて、

その理由を日本語で話すみたいに

きちんと伝えられなかったのは悔しかった。

うーーーん次はちゃんと答えられるようにしたい…

 

それから、パレスチナに来る前は

「政治の話はタブーなのかな」と思っていたのですが、

全くそんなことはなく、

むしろパレスチナ人はよく政治の話、特にイスラエルとの関係について

自分の意見を話したがります。

エジプトに行ったときは

政治の話はあまり好まれない印象を受けたので少し驚き…

 

パレスチナ人としてここに生きていれば、

思うことがそれは沢山あるのだろうなあ。

 

彼らの話を聞けるように、理解できるようにそして誰かに伝えられるように

勉強しなくちゃなあと思う休暇1日目でした。お腹いっぱいです。